プレゼン添削(構成):web業界
- Miyu Hosokawa

- 10月14日
- 読了時間: 6分
更新日:10月16日

はぁっ・・・はぁっ・・・
僕の仕事を説明するには10分なんかじゃ足りないよ…!
そんな経験が誰もがあるでしょう。
今回は、「素人向けか?」それとも「専門家向けか?」から逆算して、プレゼンテーションの構成を考えていきます。
特にBNIでメインプレゼンテーション及び、マーケティングが苦手なメンバー必見です。
※ダメなものを「素敵〜!」なんて言っても仕方がないので、辛口講評します。
プレゼン添削(Before)



今回はインターネットからの問い合わせを増やすならこの会社。
株式会社Inhighのプレゼン添削です。
Inhighはweb広告・SEOでの業界歴14年。
平たく言えば、「アクセスを増やす・問い合わせを増やす・売上を伸ばす」仕事をしています。
いろんなweb広告会社が群雄割拠している中、Inhighは広告運用とLP改善の二軸で集客の最大化を図っています。
ほんの少しの取り組みで、1日のアクセス数を1000pv増加させたり、月間問い合わせを2倍増やすのは流石としか言いようがありません。
ビフォーは何となくまとまっている気がしますが、構成に問題がありますね。
プレゼン添削(After)



ビフォーの問題点は3つ。
・専門用語が乱立している
・お勉強会で寝る
・聴衆の大多数はwebに詳しくない
今回は受け手が素人の場合、どのように伝えればいいのか?について解説します。
受け手の95%は小学生

BtoBやBtoCで商談する時、皆さんは横文字やアルファベットを使いがちではありませんか?
残念ながら、何を言っているのか伝わりません!
専門用語は当然、横文字やアルファベットは原則NG。
なぜならば、今あなたの提案を聞いている人はその道のプロではないからです。
最初に定義していれば問題なかろうと勘違いされることが多いですか、だめ。分かりにくい!
というわけで、CVRは「申込率」、「FB(ファーストビュー)」はホームページの画像に言い換えます!
説明を削る

松尾さんのサービスはSEOによる集客や、web広告の運用による問い合わせを増やすことです。
これを分かりやすく言い換えると、「アクセスを増やす・問い合わせを増やす・売上を伸ばす」ことです。
しかし、その仕組みについてはある程度仕組みを説明してあげなければなりません。
そこで検討したいのが、書き出した情報のうちどれが要らないのかです。
プレゼンのテーマを整理していきましょう。

【テーマ:なぜ広告だけで成果が出ないのか?】
どうして?:広告は、それだけで利益が出る魔法の杖ではないから
なぜ? :受け皿になるLPが悪いから
どうする?:LPとフォーム入力を改善する
結果 :申込率アップ=売上が伸びる
テーマの「なぜ広告だけで成果が出ないのか?」を軸に、不要な説明を削っていきます。

・申込率が上がる数学的な理屈
・方程式のご説明
・ノイズになる情報:媒体によって結果が変わる話など
これらを削ることで、伝わりやすく、全体の流れが一本筋になります。
分かりやすい例えに変更する

なぜ、広告だけで成果が出ないのか?に対する答えは、LPが悪いからです。
しかしLPの悪さを小学生にいくら説明しても、「別に良くない?」と思われてしまいます。
そこで必要なのが例え話。
受け手に想像させる必要があります。
まずは「穴の空いたバケツ」の例え。
これはこれで分かりやすいのですが、「でもまあ、使えるしな……」と松尾さんに依頼しなくていい余地があります。
なので絶対的に、松尾さんに頼もう!と思わせなければなりません。
そこで傷んだリンゴ。
傷んだリンゴと新鮮なリンゴがあったら、どちらを買うか?
無論、新鮮なリンゴです。
絶対的に「これ」という例え話で、自分の状態を把握させ、依頼しない余地を潰していきます。
★本当は腐ったみかんが良かったのですが、画像がグロテスクすぎてやめました……。

続いて、申込率がたった0.7%上がったインパクト。
小学生にとって、申込率が1.2%が1.9%になってもなんとも思いません。
「ちっっっっっっさ!」と笑って終わりです。
しかし業界人なら分かります。0.7%上がるだけで、何千万円も売り上げが伸びることを。
これを共感させるために、一旦「たった1.9じゃん」と受け止めてあげましょう。
きちんと声に出して下さい。言葉にすることで、「理解してもらえた!」という共感になります。
その上で、たった0.7%が何千万も左右するんだよ、という比較をしてあげるのです。
そうすると「え?たった0.7%でこんなに変わるの?!」とやらない理由を潰すことができます。

最後に例え話が必要なのは、問い合わせフォーム。
業界人ならば、問い合わせフォームの重要性を理解していますが、小学生には何遍説いても分かりません。
なので、極端な例を口頭で話します。
「もし、問い合わせ項目が100あったら、どうする?」
当然、諦めます。「あー、それなら申込しないなあ」という共感を挟むことで、
「傷んだリンゴを買わないように、悪いLPから申込をしない」
「問い合わせるだけで100項目あれば、めんどくさくなって止めるように、多くのLPがそうなっている」
と理解させることが可能です。
説明しながら、共感を作る

プレゼンには当然尺があります。
その尺の中では、言いたいこと全てを語り尽くせません。
かといって、ただ「説明」するだけだと「良いですね!(買わない)」となってしまうので、「だから松尾さんを選ぶ」必要があります。
そのために必要なのは共感作り。
すなわち、事業をストーリーにしてあげる必要があります。
自分語りする時間は、あまりありません。
なので「説明」に物語をくっつけるのです!
聴衆が聞きたいのは、「なぜ松尾さんがその事業に取り組んでいるのか?」「なぜその理念なのか?」です。
これを業界の課題に絡めて展開します。
課題:担当ガチャやLPを改善しないと広告の効果が出ない
過去:LPを改善すれば成果が出るのに、できないジレンマ
⬇︎
現在:いい商品・サービスだからこそ、売れて欲しい。ので、独立した
このように組み合わせるだけで、松尾さんの事業にストーリー性が生まれます。
自分語り感を出さずに、違和感なく自分語りをする。
すると、松尾さんのストーリーを聞いて「それだったら松尾さんに頼もう!」となるわけです。
まとめ:まずは専門用語とカタカナを言い換えよう

受け手に理解してもうために、最も気をつけること。
それは専門用語とカタカナを乱用しないこと!
素人にとって、CVRとかCVAとか、それに付随する計算式など全く分かりません。
なので分かりやすい言葉に言い換えて下さい。
そして、素人たる小学生が聞きたいのはビフォー・アフターだけ。
過程の細々とした話は業界人同士なら必要ですが、小学生で且つ10分の尺では必要ありません。
削りましょう。
それだけでどうしても「説明」が必要な職業でも、すんなりと理解できるプレゼンを作ることができます。
①専門用語とカタカナを乱用していませんか?
②それは分かりやすい表現ですか?「厳密には違う」は聞いていません。
③過程や前提条件を説明していませんか?要りません
まずは3ポイントだけ押さえて作ってみましょうね!
がんばれ!メインプレゼン!



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