わかりやすいのは技術。伝わるのは技術
- Miyu Hosokawa

- 5月22日
- 読了時間: 4分
更新日:8月11日

いつでもどこでも、ハンニバルゥ〜🤗
ブランディングコンサルの細川です。
営業企画資料制作を中心に、コンセプト設計から市場調査までマルっと行っています。
みなさんは、プレゼン・営業資料をかっこよくすればいいと、勘違いしていませんか?
ただかっこいい資料と、分かりやすい・伝わるデザインは全く違います。
デザインとは情報を整理すること

デザインとはラテン語で「計画を記号に表す」ことを意味する「Designare」が語源となっています。
デザインはカッコよくすることではありません。
計画を「設計」してビジュアル化させること。つまり、脳内にある計画を適切に出力するスキルがデザインです。
営業企画資料では、あれもこれもと情報を盛りがちになります。
しかし、全部伝えようとすると、受け手は何が大事なのか分からなくなり、全く理解していなかった!なんてことになりかねません。
受け手のために、伝えたい情報を「階層化」してあげると、理解しやすくなります。
情報は主に3層で構成されています。

重要な情報:資料のタイトル、大見出し、主要メッセージ
補足情報:中見出し、サブメッセージ、重要なデータ
詳細情報:注釈、脚注、参考データ
これらは「フォント」「色」「配置」を工夫することで、情報にメリハリがついて、分かりやすくなります。
人間は左上から右下へ読んでいく

次に重要なのが「視線誘導」です。
人間の目は、自然と「左上から右下」に動く(Z型)視線パターンを持っています。デザインは、この視線の流れを意識して情報を配置する必要があります。

主要メッセージを左上または中央に配置
サポート情報を視線の流れに沿って配置
不要な要素(ノイズ)は視線を妨げない位置に抑える
さらに、矢印や線、背景色を変化させることで「次にどこを見ればいいのか」を誘導することができます。
これは、単なる美的センスではなく、「人間工学」に基づく技術です。
余談ですが、デザインに凝りすぎてしまうと、これもノイズになってしまいます。
共感の創出

分かりやすい資料を作るとき、ロジックばかり重視しても、伝わらないことがあります。
人は感情に動かされる生き物。ここで必要なのは「共感」を創ることです。

色彩心理学を活用する。例えば情熱を伝えたいときは赤、信頼を得たいときは青など
写真やイラストでストーリー性を持たせる
最も簡単なのは写真の上に黒い四角を配置し、伝えたいメッセージをどーーーん!と配置することです。
写真と文字を組み合わせることで、視覚的なメリハがつき、受け手の「理解」だけでなく「共感」や「印象」を生み出します。
分かりやすいデザインは「技術の積み重ね」
ここまで述べた「情報の三層化」「視線誘導」「共感の創出」は、それぞれが独立した技術です。
一朝一夕で身につく技術ではありません。
しかし、これらを組み合わせることで「分かりやすい・伝わるデザイン」になります。
「デザインはセンスだ」と誤解されがちですが、実際には論理的な技術の積み重ねです。
たとえば、建築家が図面を引くように、エンジニアがコードを書くように、デザイナーもまた「情報の設計者」としての役割を担っています。
その意味で、ピッチ資料制作における分かりやすいデザインは「ロジックに基づいた設計技術」の成果であり、センスだけに頼るものではありません。
なので、何度も「ダサい」と酷評されまくることで、デザイン技術は磨かれて行きます。私が酷評しまくるので、一緒に頑張りましょう👍
伝わらなければ、意味がない
私自身、クライアントのピッチ資料を制作する中、どれだけ優れたビジネスでも、「伝わらなければ意味がない」ことを痛感しています。
実際に漫画制作では17作持ち込み、連載25話、YouTube30話担当していても、開口一番に「つっまんね」と言われました。
どれだけ時間をかけたのかはどうでもよく、とにかく伝わらなければ意味がありません。
興味を持たれなければ意味がありません。
だからこそ、伝わるが大切であり、ブランド価値を高めるための重要な武器になるのです。
皆さんも、ぜひ「デザイン=技術」という視点を持ち、情報整理、視線誘導、感情の喚起という3つの技術を意識してみてください。
1万時間かければ、必ず伝わる資料・デザインが作れるようになります!
一緒に頑張っていきましょう!



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