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提案が決まらないのは、KPIの設定不足

  • 執筆者の写真: Miyu Hosokawa
    Miyu Hosokawa
  • 2 日前
  • 読了時間: 6分

いつでも、どこでもハンニバルゥ〜〜!

営業企画資料の制作を中心に、マーケティング立案やブランド設計をしております。


今日は、マーケティング営業のクロージングについて考えたいと思います。

どんな業種でも、「〇〇万円でこんな人たちにリーチできますよ!いかがですか!」と営業することありますよね。


しかし、お客さんは明らかに「高すぎる……」と、しかめっ面。「えっ、最善の提案しているのに、なんで渋るの?」


それはそのはず。

ゴールがなくてKPIの設定もない。しかもたった1日でなぜ◯◯万円なのかが説明されていないからです。

はい!残念!



入学者を募るため、1日30万円でPR活動します


概要はこうでした(※内容を変えています)。


学校の入学者を募るため、1日5000人が集まるスポーツ学校説明会に参加しませんか?

協賛を募るための活動や、入学者を集めるためにチラシ配りなどのPRを行います。全国からターゲットとなる子供たちや保護者が、5,000人集まるのでぜひご活用下さい。


過去に行ったPR活動では、2,000人に対して試食とフライヤー配布しました。


それに対して、先方はPR活動に1日30万円+諸経費って高くない?と。それもその通り。たかだか2,000人に対して、チラシを配るだけで30万円は高すぎるからです!



マーケティング予算が高いと思われる理由


理由は一つ。

ゴールに対して、成果が明示できていないからです。これは、HPやグラフィック等の制作会社でも同じです。


基本的に、マーケティングは営業の一つです。営業戦略を立てる時と同じ考え方で設計していきます。しかし、気が付かないうちに多くの会社が、成果にどの程度コミットできるのか設計できいません。


我々はゴールに対して、必要な販売ノルマを立てることができます。販売ノルマがわかれば、どの程度のリーチ数が必要なのかもわかります。また、その商材が市場に対して、


・認知されているのか?

・興味を持たれているのか?

・比較検討されているのか?


3つのどの段階なのかが分かれば、各段階で必要なリーチ数も判明します。


当然、マーケティングを依頼する側が設計できていないのも問題です。


マーケティング会社は言わずもがな。ところが、商社出身の営業担当でも体感では知っているけど、言語化できない担当者は意外と多いですね。



売り上げに対して、どうやってリーチ数を計算するのか


あまねくマーケティングのゴールは売り上げです。そのために必要なのが、認知してもらうこと、興味を持って購買してもらうこと、そしてリピートしてもらうことです。


各プロセスによって行う戦略は変わりますが、ゴールから逆算して考えなねればなりません。


例えば、入学させることがゴールならば、


・入学者数から逆算して

・学校説明会に参加する保護者と生徒の数を割り出し

・逆算して、そもそも必要な合計リーチ数から

・本件に関しては5,000人と設定する

・最後に、5,000人の中から何%が学校説明会に参加するのかを計算する


実際には学校パンフレットの申し込みや、DMなどいろいろな方法があります。「感度の高い・低いリーチ」「角度の高い・低いリーチ」があるので、実際の数値はやってみなければ分かりません。


また、必要リーチ数は我々マーケティング会社だけが考えることではありません。依頼主も相談段階で、ある程度考えてください。


実際にヒアリングすると、ゴールのない企業が多い。挙句「わかってくれる人に届けばいい」とかポエムしてしまうので、知ったこっちゃありません。



必要なリーチ数を考える


あくまで理想的な事例で考えていきましょう。一般的な私立高校の募集は、


・認知

・興味

・資料請求

・学校説明会

・受験

・合格

・入学


の6段階あります。教育マーケティングの目安ですが、


・認知→興味    10-20%

・興味→資料請求  20-40%

・資料請求→説明会 30-50%

・説明会→受験   40-60%

・受験→入学    60-80% 


かなり理想的な数字なので、実際はこれよりもっと低くなります。


認知→入学までは母数に対して、問い合わせ率(コンバージョン率)は1-3%。

仮に入学のコンバージョン率を2%に設定した場合、


150人÷0.02=7500人


最低でもリーチする必要があります。でも実際には1-1.5万人への認知が必要ですし、それこそどんな層に対して・どんな広報を行うのかによっても変わります。


そして各段階で必要なコンバージョン数は、


認知    10,000人

興味    2000人

資料請求  600人

説明会参加 300人

受験    200人

入学    150人


仮に4000人へのリーチが認知段階だとすると、入学者数は


4,000人÷0.02=80人です。


実際には4,000人の中に親兄弟がいるため、もっと低い数字になります。有効母数は1,000人もいないでしょう。



必要なKPIを設計する



最低リーチ数と、各段階での必要なコンバージョン数の計算を行いました。では、提案企業の問題はなんでしょうか?


・説明会への参加者

・志願者数

・入学者数


のKPIが設定されていないことです。また、提案企業が「ただ認知をさせるだけなのか、興味付けして信頼形成するためのものなのか」によっても、費用対効果は変わります。


本提案の詳細は存じ上げませんが、ゴールが「説明会参加」ならば信頼形成が成果物になります。


また、必要なKPIが設定されれば、必然的にその中から何人が入学するのかを計算できます。すると、「1日30万円で1人でも入学させれば、簡単に元を取れますよね」。その話ができていないのも問題です。



提案がマーケティングのどの段階なのか、説明仕切れていない


先方が「たった5,000人にしかできない。割に合わない」と感じている最大の理由は、そもそも「イベント」がクロージングするための舞台だと認識ができていないことです。


基本的にイベントは、出展者や主催者が何らかのクロージングを行うために行います。


参考例ですが、40万人のチャンネル登録者数を抱えるYouTuberが、1000万円投じて集客できたのが600人です。


集めるためのファン作りや、コンテンツ制作費用を含めると、とんでもない時間と労力がかかっています。実際のイベント開催にかかっている費用は、1,000万円で収まりません。


イベント集客のリーチ・PRのゴールは、入学説明会への参加です。すると説明会に参加した中から何人が入学するのかのKPIを設定することが可能です。

また、最終ゴールの「入学」にコミットするためには、何が必要なのかという課題もわかります。


そして、入学説明会から受験を考えて、人生で一度しかない高校生活を送るための信頼を作らなければなりません。すなわち、受け皿が必要になります。


HPや、学校説明資料、カリキュラム資料なんかです。あくまで提案企業の役割は、感度の高い人たちへリーチを集めて学校説明会に来てもらうこと。なので、肝心の受け皿ができていなければ、入学にコミットさせることができません。



さいごに


お客さんが1日30万円を高いと感じているのは、リーチ数の少なさと成果へのコミットが曖昧なこと。一方で、認知・興味の段階を終えた人たちを4000人集めるのがどれだけ大変なのか、イベント集客がどのような位置付けなのか理解していないことも根底にあります。


尤も、受け皿が出来上がってなければ依頼する価値はありませんし、説明会に来ていただいても受験までのクロージングができないならば「頼まないほうがいい」話でもあります。


と、アドバイスして「あとは自分たちでどうにかしな」と送り返しました。

実際の提案を設計したり、KPIの設定や実行計画は有料コンサルです。

 
 
 

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